遺言書の効力から種類、書き方まで総まとめ|無効にならないための注意点とは

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遺言書の効力から種類、書き方まで総まとめ|無効にならないための注意点とは

更新日更新:2020/07/21

公開日公開:2020/07/06

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自分が保有している財産を希望通りに処分する場合、「遺言書」が法的な効力を持ちます。明確なルールが設けられているため、安易に遺しても無効になるかもしれません。普段関わる機会が少ないため、書き方を理解できていない方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、遺言書の基本的な概念から正しい書き方まで徹底的に解説します。事前に知識を蓄えることで、将来的に役立つでしょう。有効性の判断や保管場所などの注意点もご紹介します。

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ひとことメモ

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「遺言書を書きたいけど、なんだか難しそう……」と思っているあなたへ。

これまであまり関心のなかった方も、終活を始めて遺言のことを具体的に知りたいと思っている方も、まずはこの記事で遺言書にはどんな種類があるのか、無効にならないための注意点など、基本的な「遺言書」の概要をつかんでみてくださいね。

遺言書とは

故人が保有している貯蓄や不動産など、財産の処分方法を明確化するための書類が「遺言書」です。「誰にどのくらいの割合で相続させるか」「保有していた遺産をどう使うか」といった意思を書面化した物ともいえます。

原則的には、遺言書に記載された内容が優先的に有効になるルールです。遺言書がなかったり効力を持たなかったりした場合、法律で定められた「法定相続」にのっとって相続が決定されます。家族の将来に影響する重要事項である点を理解しておきましょう。

遺言書が持つ効力とは

遺言書は、故人の意思を証明する書類として法的に取り扱われます。財産分与の方法を決めるだけでなく、相続人数の増減や相続先の変更も可能です。亡くなった後に家族が変えられるものではないため、不本意な結果を招かないよう理解を深めておきましょう。法的な効力について、7つの観点から具体的に解説します。

遺産の分け方を決められる

遺言書に明確な記載があれば、分与対象とする財産やその割合の指定が可能です。法律上では、法定相続人に関する規定が設けられています。遺言がなければこれにのっとって実行されますが、遺言がある場合は故人の意思を優先的に反映する仕組みです。「子どもに多く相続させたい」という場合、遺言書に明記することで詳しい内訳を決められます。

遺産の相続権をなくすことができる

法定相続人に該当する方に対して「相続させたくない」という意思がある場合、遺言書によって相続人の廃除が可能です。被相続人と相続人の間で問題視される事実があったり、不当な手続きなどによる被相続人に対する非行が見受けられたりした場合に適用されます。

精神的または身体的な虐待なども廃除の要因のひとつです。親族との関係性を明らかにするためにも遺言書を残すことは重要な権利といえるでしょう。

相続人を増やすことができる

家族関係が複雑化している場合、法的な配偶者とは別の相手との間に「隠し子」が存在するケースもあります。亡くなった後に独断での相続はできませんが、遺言者に名を連ねていれば隠し子への分与も可能です。養子と隠し子は法的な扱いが異なるため、法律の面にも注意しておきましょう。

家族以外の者を相続人にできる

遺産を相続する対象として、血縁関係にある家族を選択するケースが多く見られます。法定相続人への相続が原則ですが、故人の意思があれば第三者の選択も可能です。本来認められない知人や関係者の他、団体への相続も指定できます。故人との関係性が限定される規定はなく、本人による記載事項が認められると有効化する仕組みです。

遺産相続の手続き人を指定できる

場合によっては、遺産相続の過程で事務的な手続きを必要とするケースがあります。このとき「遺言執行者」を指定することで、一連の手続きを委任することが可能です。相続登記や子どもの認知届など、法的な手続きをスムーズに済ませるために重要となります。未成年は、法定相続人であっても遺言執行者として認められないため注意しましょう。

後見人による財産管理ができる

法定相続人に該当する方が未成年の場合、後見人を指定することで財産の管理を委任できます。十分な判断ができない相続人に対して、第三者が適切に財産を管理するための仕組みです。遺産相続の他、以下の内容も後見人の責任として扱われます。

  • 預金通帳の管理
  • 年金や公共料金など、収支関係の管理
  • 不動産の管理や処分方法の決定

保険金受取人を変えられる

生命保険に加入していた故人の遺族は、あらかじめ定められた保険金の受け取りが可能です。すでに受取人を指定している場合でも、遺言書に変更の旨を記載することで別の方へ分与できます。保険会社との契約内容によっては変更が反映されない可能性もあるため、早い段階での意思表明が重要です。

遺言書は必ず作らなければならないの?

遺言書は、全ての事例で必要になるというわけではありません。原則的なルールにのっとったかたちで問題ないのであれば、作成する必要性も低いといえます。遺産相続の対象や割合などを決めたい場合や、家族関係が複雑な場合は作ったほうが安心です。遺言書の必要性について、作成するタイミングと併せて解説します。

遺言書は必ずしも作成する必要はない

遺言書は、あくまでも故人の意思を尊重して相続を決定するための書類です。作成は任意であり、「遺言書がなければ相続できない」というものではありません。自分の意思で作成を決定できます。

ただし、作成するのであれば正しいルールを反映する必要があります。不適切な内容が認められた場合、希望していた形と異なる結果を招くかもしれません。家族に迷惑をかける可能性もあるため、作成する予定がある方は規定の理解も大切です。

遺言書の作成がおすすめの人

第三者への相続を希望する方や、分与の割合を法定相続とは異なる形にしたい方は遺言書を作成したほうがよいでしょう。あらかじめ備えておきたいのは以下のような場合です。

  • 法定相続人に該当者がいない
  • 子どもがいない
  • 配偶者や子どもに相続させる割合を変更したい
  • 財産を渡したくない人がいる
  • 非嫡出子(隠し子)がいる
  • 内縁関係にある
  • 不動産を所有している

家族関係が複雑な場合、亡くなった後に家族間でトラブルが発生するケースもあります。自分自身に特別な希望はなくとも、状況に応じて作成が必要といえるでしょう。

遺言書はいつ書くべき?

作成時期に明確な規定はありませんが、可能な限り早い段階で書いておけると安心です。寿命で亡くなる以外にも、病気や交通事故などさまざまなきっかけが考えられます。直前になって「作っておけばよかった」と後悔しないよう、早めの作成を心がけましょう。

認知症などで判断力が低下した場合、その時点で作成しても遺言書として効力を持たない可能性もあります。正式に作成した後でも撤回・変更は可能です。必要であれば家族との相談を重ね、万が一の事態でも適切に対応できる環境を整えましょう。

遺言書の種類と書き方

遺言書には、書き方や手続きの方法などの違いによる種類があります。遺言者本人が自筆で作成するか、証人に立ち会ってもらうかなど、種類によって異なる規定に注意が必要です。選択した種類によって適切な書き方も変わるため、それぞれのルールと記載方法を理解しておきましょう。4つの項目に分けて詳しく解説します。

自筆証書遺言

遺言書を、自分自身で執筆する方法が「自筆証書(じひつしょうしょ)遺言」です。相続に関する記載内容を有効化するためには、以下の規定に沿う必要があります。

  • 実印、認印、母印のいずれかの押印
  • 日付や氏名など全文が自筆(財産目録の自筆は不要)

自筆証書遺言は遺言者が自分1人で作成できるため、実践しやすい形式ともいえるでしょう。特別な手続きなどは必要なく、遺言書の中でも簡易的な方法です。法的に認められるのは自筆のみのため、パソコンで印刷したり代筆を頼んだりといった方法は無効になってしまいます。

作成した日時は必要ですが、この他に指定されるフォーマットはありません。氏名・日付など最低限の情報が十分であれば、遺言書としての効力を持ちます。

公正証書遺言

遺言者が希望する内容を、公証人が聞き取りながら作成するのが「公正証書(こうせいしょうしょ)遺言」です。以下のような規定が設けられています。

  • 公証役場の公証人に依頼する
  • 証人2人以上の立ち合いが必要
  • 印鑑証明書や戸籍謄本といった書類の提出

個人で作成するケースとは異なり、専門的な知識を反映できる点が特徴です。複雑な内容があり相続に不安がある場合でも、公証人に相談することで適切な遺言書を作成できます。亡くなってから「効力を持たない」と判断されるリスクが少ないため、信頼性の高い形式ともいえるでしょう。

公証人への依頼や作成の段階では、少なくとも2度は公証役場に行く手間が発生するため、時間的コストが発生します。完成するまでに長期間を要するケースもあるため、早いタイミングから着手できると安心です。

秘密証書遺言

自分以外の家族や第三者などに知られることなく作成できるのが「秘密証書(ひみつしょうしょ)遺言」です。遺言者のみで作成可能な自筆証書遺言と、有効性を高めやすい公正証書遺言のメリットを兼ね備えた仕組みともいえます。

作成の段階で公証人は必要なく、事前に内容を開示する義務もありません。あらかじめ完成させた遺言書を公証役場に提出し、書類そのものの存在を認めてもらう仕組みです。

手続きの際に内容を見せる必要がないため、記載方法やフォーマットも自由に作成できます。自筆の他、パソコンでの作成や代筆の依頼も可能です。「家族に知られないまま遺志を遺したい」という場合に魅力的な方法といえるでしょう。ただし、遺言自体は公証人は保管しないため自身で保管しなければならないことや、開封時には家庭裁判所の検認を受ける必要があることに注意しなければなりません。

特別方式遺言

なんらかの原因で緊急の対応が必要になった場合に作成することができるのが、「特別方式遺言書」です。具体的には以下の4パターンがあり、条件を満たすことで効力を発揮します。

遺言書の区分 想定されるケース 条件
一般危急時遺言 病気などで死亡の危機にある場合 3人以上の証人が立ち会う
一般隔絶地遺言 外界から隔絶されている場合 警察官1人と証人1人以上が立ち会う
難船危急時遺言 船舶や飛行機が遭難し、死亡の危機にある場合 証人2人以上が立ち会う
船舶隔絶地遺言 船舶中で外界から隔絶されている場合 船長または事務員1人と証人2人以上

特別方式遺言書は公証役場に足を運べない状況において有効化できる方法です。必要な証人の数がそれぞれ異なる点も理解する必要があります。

遺言書が無効にならないための注意点

適切な内容で記載されていない場合、本人が書いた遺言書でも無効になるかもしれません。亡くなってからでは家族も内容通り対応できないため、漏れや間違いがないよう注意点をおさえておきましょう。記載内容だけでなく、遺言能力や共通遺言といった規定の理解も必要です。7つの観点から、把握しておきたいポイントを解説します。

日付を必ず書く

遺言書に記載する項目の中でも、特に重要なのが日付です。自筆証書遺言などの種類を問わず、全ての遺言書に記載するよう規定があります。日付を特定できない内容であったり、明確に記されていなかったりする場合は認められません。

日付以外の内容が適切であっても、書類そのものが遺言書として扱われない点に注意しましょう。相続内容を意識しすぎて忘れる可能性もあるため、本文を書き始める前に記入しておくと安心です。

詳細まで正確に記載する

相続に関する内容が具体的に決まっている状況でも、書面に反映できなければ元も子もありません。自分以外の家族や第三者が読んでも理解できるよう、正確な内容を詳しく記載しましょう。

不動産の相続を想定した場合、住所だけでなく家屋番号や底面積といった情報も求められるケースがあります。複数の不動産を所有している方は特に注意が必要です。あいまいな内容で確証を得られない場合は、遺言書が法的な効力を持たないと判断されるかもしれません。

加筆・修正は避ける

一般的な手紙とは異なる性質を持つ遺言書は、加筆や修正に関するルールも厳密です。修正によって無効になるわけではありませんが、可能であれば新たに作成したほうがよいでしょう。作成日以降に変更が加えられた場合、該当箇所に押印して変更点を説明する必要があります。

「どこをどのように加筆・修正したか」が明記されていない場合、無効化されるケースがあるため注意しましょう。作成途中にミスが発覚した場合でも、別紙を用意して再度書き始めるほうが安心です。

被相続人に遺言能力がない場合は無効

遺言者が「遺言をするために十分な能力がない」と判断された場合、遺言書の内容が法的に認められないケースもあります。把握しておきたいのは、記載内容ではなく作成当時における本人の状態が影響する点です。

例えば、遺言者が認知症を発症していたケースが想定できます。遺言書の内容には法的な問題がなくても、遺族などから「遺言能力がない状態だった」と訴えられるかもしれません。遺族の主張が認められると、作成した遺言書は無効となります。

亡くなった方の過去を証明するのは困難です。遺言能力の観点から不安を感じる場合は、公証役場で遺言書の効力を承認してもらったほうがよいでしょう。作成時の動画撮影など、客観的な映像データも証拠として有効です。

共同遺言は認められない

配偶者と同様の内容を希望する場合でも、2人以上が共同で遺言書を作成する行為は認められません。記載内容に問題がなくても、2人分の署名・押印がされている書類は無効です。家庭環境などを問わず、1人が遺言者となるルールを理解しておきましょう。

共同での作成が無効化されるのは、個人の意思を尊重するためです。他の遺言者によって内容が確定されたり、変更できない状況に陥ったりといったケースを防ぐ目的があります。ただし、それぞれが別紙に記載して同封した場合は有効です。

自筆証書遺言は自筆以外NG

「公証人や証人が不要な方法で作成したい」という場合は、日付から具体的な内容まで自分で記入する必要があります。パソコンに打ち込むほうが簡単に感じるかもしれませんが、自筆証書遺言では認められない点を把握しておきましょう。

内容自体に問題がなくても、「自筆ではない」という理由で効力を失います。なんらかの理由で執筆できない場合は、自筆証書遺言以外の手段を選択しましょう。人が書いた文字でも、遺言者本人の筆跡でなければ認められません。ただし、財産目録にはパソコンの使用が認められています。

公正証書遺言は証人の条件を要確認

証人を立てる場合、未成年や配偶者でない第三者を選ぶ必要があります。以下のような関係にある方は証人になれないため、要件の詳細も確認しておきましょう。

  • 未成年
  • 推定相続人や直系血族
  • 公証役場の職員
  • 公証人(遺書作成者)の配偶者
  • 4親等内の親族

子どもやきょうだいの他、孫や祖父母も要件を満たしません。上記の無効要件以外であれば、特別な手続きがなくても証人として立てて公正証書遺言を作成できます。2人以上の証人を必要とするため、遺言書作成を決めた段階で早めに準備できると安心です。

「他に証人となる人がいない」という状況でも、両親や子どもを証人とするのは適切ではありません。後に発覚すると、一度認められた内容でも無効となります。

遺言書の適切な保管場所は?

遺言書を作成した後で注意したいのは、書類の保管場所です。明確な規定はありませんが、紛失のリスクが低い場所を選ぶ必要があります。自宅での保管が不安な場合は、法務局などの公的機関や貸金庫といった選択肢も視野に入れておきましょう。7つの保管場所をピックアップし、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

自宅

保管方法の中でも選択しやすく、コストがかからない場所が遺言者本人の自宅です。誰かに任せず独断で決められるため、「遺言書の存在を明らかにしたくない」という方にも向いています。ただし、気付かずに処分したり、必要なときに発見されなかったりといったリスクには注意しましょう。

メリット デメリット
  • 特別な手続きが不要
  • 自室の引き出しなど好きな場所を選べる
  • コストがかからない
  • 誤って処分するリスクがある
  • 亡くなった後に発見されない可能性がある

相続人に預ける

1人で保管し続けるのが不安な方は、あらかじめ相続人に預けておくのもおすすめです。配偶者や子どもといったように複数人と保管場所を共有すると紛失のリスクも軽減できます。単に自分1人で保管するよりも安心度の高い方法といえるでしょう。生前に開封すると、遺言が無効になる点には注意が必要です。

メリット デメリット
  • 亡くなった直後に利用できる
  • 自宅で保管できる
  • コストがかからない
  • 亡くなる前に開封すると無効になる

法務局

2020年、法律の改正によって法務局での保管が認められるようになりました。自宅での保管中に紛失したり、第三者によって改ざんされたりするリスクを軽減できる制度です。

作成時に存在を知らない相続人も、1人が交付を請求すると全体に通知されます。相続人全員が知らないままでは交付申請を行わない可能性があるため、いずれかの相続人と共有しておいたほうがよいでしょう。

メリット デメリット
  • 紛失リスクを軽減できる
  • 遺言書の存在を知らない相続人にも通知できる
  • 家庭裁判所の検認が不要
  • 保管そのものに気付かない可能性がある

公証役場(公正証書遺言の場合)

公証人を介して作成する場合は、原本を公証役場に保管できます。自分で保管する場所を考える必要がなく、改ざんを防止できる点がメリットです。ただし、作成までに時間を要するため不安を感じる可能性もあります。記載する財産の金額によって、手数料が変動する仕組みも理解しておきましょう。

メリット デメリット
  • 紛失や改ざんを防止できる
  • 遺言書の内容が無効になりにくい
  • 亡くなった後の検認が不要
  • 公証人との打ち合わせなど手続きが必要
  • 証人が2人必要
  • 手数料がかかる

専門家

公的な機関に遺言書を預ける方法の他、専門家に依頼して預かってもらう選択肢もあります。弁護士が代表的な例で、作成の段階から相談できる点がメリットといえるでしょう。

専門家に依頼する場合は、保存場所が分からなくなるリスクを抑えるために相続人に共有しておくと安心です。

メリット デメリット
  • 紛失や改ざんを防止できる
  • 法的な知識を遺言書に反映できる
  • 亡くなった旨を専門家に伝える必要がある
  • 専門家が遺言者より先に亡くなる可能性がある

銀行の貸金庫

「自由に保管したいがセキュリティ面が心配」という方は、貸金庫を活用してもよいでしょう。貸金庫を提供する銀行と契約し、作成した遺言書を保管する方法です。

安全性が高い反面、亡くなった後に家族の負担を増す可能性があります。死亡直後に貸金庫も利用できなくなるため、手続き方法や必要書類をあらかじめ把握しておきましょう。

メリット デメリット
  • 火事や震災の影響を受けにくい
  • 紛失や改ざんを防止できる
  • 亡くなった後に開けるための手続きが必要
  • 相続人の身分証明も必要

遺言信託

遺言書を保管する方法のうち、金銭的なゆとりがある方に適したシステムが「遺言信託」です。信託銀行と契約して保管してもらうサービスで、作成から執行まで依頼できる場合もあります。保管中にもコストが発生するため、資産家向けに提供されるサービスといえるでしょう。金銭面よりも信頼性を重視したい方におすすめです。

メリット デメリット
  • 書類の作成も依頼できる
  • 紛失や改ざんを防止できる
  • 保管のみを依頼できない
  • 手数料や保管料が高額な傾向にある

相続人が知っておきたいこと

遺言書に関係する法律の中には、相続人の権利を守る規定もあります。極端に不平等な相続を避けるためのルールでもあるため、知識を蓄えておきましょう。遺言書の種類によっては、開封のタイミングも注意が必要です。ここからは、相続人として理解しておきたいポイントを2つご紹介します。

遺留分侵害額請求について

遺言者が記載した内容のうち、相続人にとって不利となるものを適切に対処する制度が「遺留分侵害額請求」です。代表的な例には、以下のようなケースが考えられます。

  • 4人のきょうだいに対し、長男のみ相続可能な記載があった
  • 配偶者にのみ相続し、3人の子どもには適用されない
  • 明らかに不当な割合での分与が記載されていた

法的に定められる遺留分が受け取れない場合、請求権の行使が可能です。金銭的なトラブルにつながる要素でもあるため、最低限の平等性が図れる相続割合は理解しておきましょう。

遺言書の開封には検認手続きが必要

自筆証書遺言など、公証役場に提出しない方法を選んだ場合は「検認手続き」が必要となります。遺言書の内容や効力の有無を確認するため、家庭裁判所で行う決まりです。独断で開封した遺言書は無効となるため、適切な流れを把握しておきましょう。

事前の手続きが求められるのは、相続人による改ざんを防ぐためです。具体的な内容は担当者と共に確認します。自宅や貸金庫など任意の場所で保管する場合は、安易に開封せず裁判所まで足を運びましょう。

まとめ

遺言書は、自分が亡くなった後に重要な役割を果たします。作成は任意ですが、相続の内容や対象を決めたい場合は作成するのがおすすめです。相続人同士のトラブルを防いだり、負担を和らげたりする効果も期待できます。

記載内容によっては、書類そのものが無効になるケースもあるため注意が必要です。遺言書の種類による違いも理解し、環境や希望に合わせて選択しましょう。作成した後は、安全な場所に保管することも大切です。

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