年金受け取りに必要な加入期間や受給要件は?受給額の計算方法も解説します!

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年金受け取りに必要な加入期間や受給要件は?受給額の計算方法も解説します!

更新日更新:2020/07/21

公開日公開:2020/06/10

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毎月なんとなく年金保険料を支払っているけれど、実際には自分がどれくらいの金額を受け取れるのかよくわからないという方もいるのではないでしょうか。

年金は、加入期間によって受給額が変化します。さらに、受給するには一定の加入期間が必要です。そこでこの記事では、年金受け取りに必要な加入期間や、加入期間ごとの受給額について解説します。

年金に関する基礎知識を身につけておけば、年金受給に関する失敗やトラブルを防げるでしょう。

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ひとことメモ

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毎年誕生月に郵送されてくる「ねんきん定期便」。みなさんは毎回内容を確認していますか?ねんきん定期便には年金の加入期間や受給見込額が記載されています。ちゃんと見たことがなかった!という方は、一度確認してみてくださいね。

この記事で年金受給について基礎知識を紹介しています。年金が受給できなくなるといったことがないように、自分の今の状況を把握して将来に備えましょう。

年金受給に必要とされる加入期間

年金を受給するには、定められた期間の年金保険料を納めなくてはなりません。せっかく年金保険料を納めていても、加入期間が短いと年金を受給できないケースもあります。

年金を満額受け取るために必要な加入期間や、老齢年金の受給要件を解説するので、しっかり確認しておきましょう。猶予や免除を行ったことがある方も必見です。

満額を受け取るための加入期間

国民年金も厚生年金も、満額を受け取るために必要な加入期間は40年です。年金保険料の支払い義務が発生する20歳から59歳まで納めることで、40年間の加入が成立します。

ただし年金保険料を納付し始めたのは大学卒業後から、という方も多いでしょう。国人年金への加入は59歳11ヶ月までという規則があるので、40年に満たず満額を受け取れないという場合もあります。

そのような際は、60歳を過ぎてから任意で国民年金保険に加入する、60歳を過ぎても厚生年金保険への加入を継続するなど、40年になるよう加入期間を調整しなければなりません。

老齢年金を受け取るための要件

老齢年金には、国民年金保険への加入によって受給できる老齢基礎年金と、厚生年金保険への加入によってプラスで受給できる老齢厚生年金があります。

老齢基礎年金を受け取るための要件は、「国民年金保険に10年以上加入していたこと」です。国民年金保険料の納付が難しく、猶予や免除の手続きを行った期間がある場合は、該当期間を含めて10年となります。

一方、老齢厚生年金を受給するための要件は、「厚生年金保険に1ヶ月以上加入していたこと」です。公的年金の仕組み上、厚生年金保険料には国民年金保険料が含まれていることも覚えておきましょう。

年金の経過的加算額とは?

厚生年金保険に加入していると、状況に応じて「経過的加算額」が支給されます。納めた保険料に対して、年金の受給額が少なくならないように配慮された制度です。詳しく解説するので、しっかりと確認しておきましょう。

計算方法も合わせて覚えておくと、自分が受け取っている年金の額に過不足がないか、正しく判断する目安になります。

経過的加算額とは

65歳以降に受給できる老齢厚生年金に追加して支給される、特別支給の老齢厚生年金と老齢基礎年金の差額のことです。

60歳から64歳まで支給される特別支給の老齢厚生年金は、定額部分(加入月数に比例)と報酬比例部分(給料の額に比例)の合算による支給となっています。65歳から、定額部分は老齢基礎年金に移行されますが、老齢基礎年金のほうが少額になりがちです。つまり、そのまま移行すると受給額が減ってしまいます。

差額を補填して年金額を調整するため、65歳以降に受給する老齢基礎年金に加算して支給されるのが経過的加算額になります。この支給により、60歳から受給していた特別支給の老齢厚生年金と同額を受け取れるという仕組みです。

経過的加算額の計算方法

経過的加算額は計算式が決まっています。原則的には、「老齢厚生年金の定額部分」から「同期間の基礎年金額」を引いた金額が経過的加算額です。

480ヶ月として計算すると、「老齢厚生年金の定額部分」は1,630円(厚生年金の定額分の単価)×480ヶ月で78万2,400円になります。

老齢基礎年金の満額は781,700円なので、「同期間の基礎年金額」は781,700円×40(厚生年金保険加入月数)÷480で65万1,416円程度です。つまり、経過的加算額は13万円ほどになります。

参考:『老齢厚生年金』
参考:『老齢基礎年金の受給条件・支給開始時期・計算方法』

年金を受け取れるタイミング

年金の受け取りを開始できる時期は、厚生年金と国民年金で異なります。それぞれ、年齢によってしっかりと定められているので、自分が加入している年金保険の受給開始時期を確認しておきましょう。

手続き時期を誤ると受給がスムーズに進まない危険性もあるので、受給権の発生時期と合わせて覚えておくことをおすすめします。

厚生年金の場合

厚生年金の受給が開始できるのは60歳からです。60歳から64歳までの間は、報酬比例部分の年金が支給されます。60歳になる3ヶ月前に、日本年金機構から請求手続きを行うための「年金請求書」が郵送されてくるので必要事項を記載し、必要書類を揃えて返送しましょう。

受給権が得られるのは60歳に達してからなので、書類は60歳を迎えてから返送します。提出が早すぎると受け付けてもらえないので注意が必要です。

また、60歳以降も会社に勤めて厚生年金保険に加入し続けている場合は、減額や支給停止になるケースがあることも覚えておくとよいでしょう。

参考:『支給開始年齢になったとき』

国民年金の場合

国民年金の場合は、原則として65歳からの受給となります。請求方法は厚生年金と同様で、日本年金機構から郵送されてくる「年金請求用紙」に必要事項を記載し、書類を返送すれば手続き完了です。

国民年金の場合も、65歳になって受給権を取得してからの手続きでないと受け付けてもらえません。必要書類の発行時期にも注意が必要なので、しっかりと段取りをしておきましょう。

また、国民年金の請求手続きを行うための受給資格期間は25年間です。60歳になっても25年間に満たない場合は、最長で70歳になるまで国民年金保険への加入が延長できます。

年金の繰り上げ支給制度とは?

「繰り上げ受給」とは、通常65歳から支給される老齢基礎年金を、60歳からに繰り上げて受給できる制度です。国民年金の場合は、希望によって「繰り上げ受給」を利用できます。

けれど、「繰り上げ受給」を利用した場合は、国民年金保険への加入期間が40年であっても満額の受け取りはできません。60歳~64歳までの期間も国民年金が受け取れる反面、受給率が70パーセントになってしまいます。一度手続きを行って、受給率が確定してしまうと生涯変わりません。「繰り上げ受給」の利用は、よく検討してからにしましょう。

逆に、70歳まで国民年金の受給を遅らせる「繰り下げ受給」の利用も可能です。「繰り下げ受給」の場合は受給率が142パーセントと高くなります。

年金の加入期間の確認の仕方

年金をしっかりと受け取るために重要な加入期間ですが、「ねんきんネット」で手軽に確認できます。日本年金機構が運営しているサービスで、毎年誕生月に郵送されてくる「ねんきん定期便」に記載されているアクセスキーを登録すればすぐに利用可能です。

注意点として、アクセスキーには3ヶ月の有効期限が設けられています。超過してしまうと利用はできません。アクセスキーがわからない場合も含め、その際は「ご利用登録(アクセスキーをお持ちでない方)」のフォームから登録しましょう。

登録が済んだら、4日~5日でユーザIDとパスワードが発行・郵送されてきます。そのユーザIDとパスワードを入力してログインすると、自分の年金の加入期間の確認が可能です。

年金はいくら受け取れるのか

受け取れる年金の額は、年金保険への加入期間にどれだけの保険料を納付したかで変わってきます。厚生年金保険に加入している場合や、免除・猶予を行っている場合は特に計算が煩雑なので、ツールの利用がおすすめです。

年金の受給額が確認できるツールや確認方法、各年金の計算方法をご紹介するので、ぜひ覚えておきましょう。

年金の受給額の確認方法

年金の受給額は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認できます。マイナンバーカードを所有している人であれば「マイポータル」からも確認が可能です。

「ねんきんネット」では、利用登録後に「年金見込額の試算」のページから必要事項を入力するだけで自動計算してくれます。日本年金機構のホームページで詳しい利用方法が確認できるので、利用したい場合はチェックしておくとよいでしょう。「マイポータル」からも「ねんきんネット」にアクセスできます。

また、「ねんきん定期便」記載された年金見込額を確認するのもひとつの手段です。

老齢基礎年金の計算方法

老齢基礎年金は、満額の78万1,700円から未納分に応じて減額される仕組みです。計算式は、「78万1,700円×納付月数÷480月」となります。

老齢基礎年金を受給するには最低でも25年間の国民年金保険加入期間が必要なので、最低額での受給の際の計算式は「78万1,700円×300月(12ヶ月×25年)÷480月」です。具体的な額面では、約48万8,500円となります。

やむを得ない事情で国民年金保険料の免除や猶予を行った期間も、必要加入期間の加算対象です。免除期間は通常納付の2分の1の金額が反映されますが、猶予期間は反映されません。納付状況をよく把握して計算しましょう。

参考:『国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度』

老齢厚生年金の計算方法

老齢厚生年金の年金額は、定額部分と報酬比例部分を足したものになります。定額部分の計算式は、「1,630円×生年月日に準じた率×被保険者期間の月数」です。比率は日本年金機構のホームページから確認できます。

報酬比例部分の計算式は「平均標準報酬月額×生年月日に応じた率×平成15年3月までの被保険者期間の月数」+「平均報酬額×生年月日に応じた率×平成15年4月以降の被保険者期間の月数」です。

また、定額部分が支給されている(国民年金保険の必要加入期間を満たしている)場合は、受給者の状況によって加給年金額がプラスされます。

参考:『老齢厚生年金』
参考:『年金額の計算に用いる数値』

まとめ

国民年金も厚生年金も、ある程度まとまった金額で受給するには25年以上の保険加入期間が必要です。満額を受け取るには40年間もの長期に渡って保険料を納付しなければなりません。せっかく納めた保険料なので、少しでも多く年金として受給したいものです。

そのため、年金は加入期間を確認したうえで受給額の把握し、受け取るタイミングをよく検討することをおすすめします。老後のプランをしっかりと立て、年金を上手に活用しましょう。

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