終活における銀行口座を見直す必要性 相続トラブル対策の解説

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終活における銀行口座を見直す必要性 相続トラブル対策の解説

更新日更新:2021/08/27

公開日公開:2021/08/04

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終活に取り組むときに、自分がいくつ銀行口座を持っているかを把握する必要があります。銀行口座を開設しただけで、使用頻度が低いために忘れ去られているものもあるかもしれません。

銀行口座を複数に分け、貯蓄専用の口座を作ることで貯蓄額を増やす工夫をしていた人は特に注意が必要です。銀行口座が多いほど解約するときに必要な手続きも増えるため、しっかりと見直しましょう。

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ひとことメモ

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終活をきっかけに銀行口座を整理することで、あらためて現在の資産や負債を確認することができます。

自身が認知症になった場合や亡くなった場合、銀行口座は凍結されるため、事前の対策として効果的です。親族の相続トラブル防止のために遺言書を作成する際も、資産が明確であれば進めやすいでしょう。

終活で銀行口座を整理する必要性

終活をおこなうときに銀行口座を整理することはとても大切です。ここでは銀行口座を整理するメリットを解説します。

忘れていた銀行口座に気付くことができる

貯蓄用のみに利用していた人は、口座を持っていることを忘れている可能性もあるため、忘れていた銀行口座に気づくきっかけになります。

整理する際には、自分が持っている銀行口座の銀行名、支店名、口座番号をノートに記入しておきましょう。ただし、暗証番号は空き巣や盗難のリスクがあるため記載しないようにしてください。

遺された家族が困らないようにしておける

自分が亡くなった後に遺された家族は、葬儀やその後の手続きで大変です。銀行口座について家族に伝えていない場合、遺された家族は故人の銀行口座を知るのに手間や時間がかかります。

銀行口座を保有している数が多いほど手続きにも時間がかかるため、現在使っていない銀行口座は前もって解約を検討してみてもよいかもしれません。

認知症による銀行口座凍結の事前対策

銀行口座は自分が亡くなった場合だけでなく、認知症になった場合も考えておくと安心でしょう。認知症になった場合も銀行口座は凍結されます。

認知症で凍結された銀行口座を解除するためには、家庭裁判所に申し立てをして成年後見制度を利用します。手続きに4か月ほどかかるため、その間に必要となった生活費は立て替えたとしても後から支払ってもらえるとは限りません。

相続トラブル防止

資産の相続トラブルにより、親族が絶縁状態になってしまうことがあります。そのような状況を避けるために、現在の資産や負債はどれくらいあるのかを事前にノートにまとめておきましょう。

相続トラブル防止のために有効となるものは、遺言書です。遺言書には、秘密証書遺言自筆証書遺言公正証書遺言の3種類があります。

秘密証書遺言は、誰にも知られたくない内容がある人におすすめです。自筆証書遺言は時間や場所を選ばずに作成することが可能です。公正証書遺言は、立会人がいる場所で作成されるため無効にならず、正しい遺言書が作成されます。

遺言書は、無効とならないように記載すべき内容を確認することが大切です。特殊な相続をしたい場合は、弁護士や税理士などの専門家に相談するのがおすすめです。

銀行口座の平均保有数はどのくらい?

「My Voice」のアンケートによると、銀行口座を3個所有している人が全体の23%と一番多く、3個以上銀行口座を保有している人が70%以上を占めています。

銀行口座を所有している人の中でゆうちょ銀行が最多となっており、次いで地方銀行の順となります。生活形態によって異なりますが、ATMが近くにあることや店舗が近くにある銀行を選ぶ傾向にあります。

一般的な口座保有数をみても複数保有している人が多いため、銀行口座を見直して整理することが大切です。

参考:銀行の使い分けに関する調査(第3回)/アンケートデータベース(MyEL)

普通預金、定期預金を確認する

普通預金とは、給与の受け取りや携帯電話の支払いなど、預入、支払いが可能な一般的な預金のことです。

銀行によって異なりますが、引き出す際に手数料がかかる可能性があります。手数料を節約するために、手数料が無料の時間帯や期間に引き出すことがおすすめです。

定期預金とは、預入をしたら一定期間引き出すことができない預金のことです。運用や貯蓄に向いています。普通預金よりは金利がよいものの、低金利に変わりはないため金利による資産貯蓄は期待しない方がよいでしょう。

銀行口座の中でも一番使用頻度が高いのは普通預金ですが、定期預金は引き出す頻度も低いため忘れてしまいがちです。銀行口座の中でも、定期預金のみの通帳を保有している人は今一度確認をして解約するか保有するか検討をしましょう。

ネット銀行の活用の有無

ネット銀行は、インターネット上で預入や引き出しなどの取引をおこなうものです。店舗がないため、自分で管理することが大切になってきます。

ネット銀行は、ネット環境が整っていれば、直接銀行まで行って振り込みをしなくても自宅のパソコンから支払いが可能なため便利です。

ネット銀行もほかの銀行口座と同じく、ログインや引き出しなど活用をしていないと休眠口座となってしまうため、ネット銀行の有無を把握する必要があります。ネット銀行は一般的な銀行と異なり、口座開設したまま放置していても忘れて気づかないこともあるため注意が必要です。ネット銀行の活用の有無を確認し、一般的な銀行と同じようにノートに記載するとよいでしょう。

住宅ローンや自動車ローンなどの負債をどうするか?

住宅ローンや自動車ローンなど、負債をかかえているものはないでしょうか。自分の保有資産の見直しと同時に、負債額も見直す必要があります。もし負債がある場合、遺された家族が相続すると、資産と同時に負債も抱えることになってしまいます。

負債を洗い出すために、まずは自分の負債額がいくらなのかを書き出し、返済期限を決めておくとよいでしょう。いつまでに負債額を返済するかの目標を立てると具体的な数字が出しやすくなります。

退職後に負債を抱えていると生活費を削ることになるため、現役で稼いでいるうちに返済してしまうことが望ましいです。負債額と向き合うことは勇気が必要ですが、現実を見据えて返済していきましょう。

複数銀行口座がある場合はまとめる

自分が現在使用していない銀行口座がある場合は解約し、使用している銀行口座に資金をまとめておきましょう。

銀行口座がまとまると現在の資産保有額がわかりやすくなり、将来設計が立てやすくなります。終活をしていると金銭面で不安になりがちですが、将来の設計を具体的に立てることにより、毎月いくらで生活できるか把握することができます。

銀行口座の把握をしておかないと被害を被ることも

空き巣で銀行口座の通帳や印鑑を盗んでいく手口もありますが、銀行員を装い通帳と印鑑を預かると持っていく手口が横行しています。自分が依頼していない急な来客は悪徳業者の可能性があるため、不審に感じたら、身近な人に相談するか消費者センターや警察に相談して事前に防ぐようにすることがおすすめです。

空き巣から被害を守るためにも銀行口座を把握し、通帳や印鑑などは一目でわかるような場所に保管しないようにしましょう。

通帳や印鑑の保管方法

通帳や印鑑は同じところに保管せずに別々に保管するようにしましょう。また、寝室や引き出しの中は空き巣被害に遭ったときに見つけられやすい場所のため避けた方がよいでしょう。

印鑑を銀行の貸金庫に預ける方法もありますが、印鑑が必要になったらその都度取りに行く必要があり、銀行の空いている時間帯しか受け付けていないため利便性に欠けます。自分で金庫を準備すると必要な時に取り出せて、空き巣被害にも対応できます。

銀行通帳がなくなり空き巣被害だと思っていたら、身近な人が原因だったという例もあります。ダミーの印鑑を通帳と一緒に保管しておく人もいるため参考にしてもよいでしょう。

暗証番号の管理方法

暗証番号は、自分だけしかわからないようにしておくことがおすすめです。ノートに記入するとしても何のことかわからない程度にしておきましょう。

ノートに書くのは不安だという人は、身内にだけ必要な内容を伝えておく方法があります。記録に残らないため、空き巣被害の心配も防げます。

銀行口座は亡くなったら凍結される

銀行口座は名義の人が亡くなった直後に凍結されるのは珍しく、基本的に銀行側が名義人が亡くなったことを知ってから凍結します。市役所から銀行側に亡くなったことが伝えられるのではないかと心配する方もいますが、個人情報のため市役所から情報が流れることはありません。

銀行口座が凍結されると、資産の引き出しや、ローンの支払いなどが停止します。凍結が解除されるのは、相続が確定した後です。遺言書がある場合とない場合では銀行口座の凍結解除にかかる時間が異なるため、遺言書を残すことをおすすめします。

また、名義人が亡くなった後に親族が勝手に引き出しをすると、相続を承認したものと捉えられる可能性もあるため注意が必要です。

家族カードの検討

家族カードとは家族が所有できるクレジットカードのことであり、家計管理がしやすいことで有名です。また、ポイントも家族で共有できる点がメリットです。もし借入がしたい場合、限度額が100万円までだとすると、家族全員で100万円以内となります。

自分の銀行口座が凍結される可能性がある場合は、事前に家族カードに預入することが可能です。自分が亡くなってしまうと自分専用の銀行口座は凍結されるため、家族カードを上手に利用しましょう。

休眠預金等活用法とは

休眠預金活用法とは、2009年1月1日以降に取引がない預金が民間公益活動に使用される制度です。取引のない預金は毎年700億円を超える金額が発生している状態です。しかし、これらすべての金額が民間公益活動に一気にまとめて使用されるわけではなく、少しずつ使われていきます。

自分が持っている銀行口座の中で取引がないものは、一度金融機関に連絡して状況を確認することをおすすめします。休眠預金となったとしても、凍結されることや引き出しができなくなるものではないため、落ち着いて手続きをおこないましょう。

参考:休眠預金等活用法とは?

銀行口座以外に整理しておくべきこと

銀行口座を見直すことで相続トラブルなど金銭的な問題を回避することができますが、それ以外にも整理しておくべきことがあります。

終活をおこなう中で、銀行口座だけでなく他にも取り組むべきことがあるため紹介していきます。

加入している保険を見直す

銀行口座以外に整理しておくべきことは、加入している保険の見直しです。自分が加入している保険を確認して銀行口座と一緒にノートにまとめておきましょう。自分が亡くなった後に銀行口座が凍結されたとしても遺された家族は保険金で葬儀費用などの対応することができます。

自分が亡くなったときにお墓をどうするか検討する

自分が亡くなった後に納骨する場所を決めなくてはいけません。特に最近はお墓を持たずに永代供養を選択される方や散骨を希望される方などさまざまです。

自分が望む方法を選ぶことになりますが、墓を建てる場合など費用がかかることを早めにおこなってしまうと必要なかったという想定外のことが起こる可能性もあるため焦らずに取り組みましょう。

まとめ

終活をおこなうときに銀行口座の見直しが大切なことを解説しました。家計のことを家族に任せっきりだったために何もわからないという状態にならないよう、日頃から話し合っておく必要があります。

終活のなかで銀行口座の整理をすることで、これらの問題も解決されます。元気なうちに終活に取り組むことで将来設計を立て、いざという時に備えましょう。

よくある質問

終活で銀行口座を整理するメリットは?
自分が亡くなった後の相続トラブルの対策になることや、遺族の負担軽減になることがメリットです。また、認知症になった場合の口座凍結の対策にもなります。
詳しくはこちらをご確認ください。
終活で銀行口座を整理する方法は?
自分が持っている銀行口座の銀行名、支店名、口座番号をノートなどに記入しておく方法がおすすめです。その際暗証番号は自分だけしかわからないようにしておくなどの工夫が必要です。
亡くなった後、銀行口座が凍結されるのはいつ?
銀行口座が凍結されるのは、基本的には銀行側が名義人が亡くなったことを知った後です。個人情報のため、市役所から情報が流れて凍結されることはありません。
終活で銀行口座以外に考えておくことは?
加入している保険について、見直ししたり、家族にわかるようにノートなどにまとめたりしておくことをおすすめします。

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