孫に遺産を相続できる?おさえておきたい6つの方法!

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孫に遺産を相続できる?おさえておきたい6つの方法!

更新日更新:2020/10/21

公開日公開:2020/11/16

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遺産相続では法的な手続きと個人の気持ちの両方が大切です。被相続人にもしものことがあってからでは、充分に納得のできる配分にできないかもしれません。事前にしっかりと準備をしておくことが、満足のいく遺産相続の足掛かりになります。

孫に遺産を相続できるのか、その場合どれくらい相続できるのかということを考えている方もいるでしょう。

この記事では、相続に必要な手続きは何なのか、自分の孫に遺産を相続させたい人にとって有益な情報をまとめました。

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ひとことメモ

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遺産相続に詳しくない方でも、故人の配偶者や子供は優先的に遺産を受け取れることはなんとなく想像できますよね。しかし、孫に遺産相続をしたいと考えている場合は、事前準備をしておく必要があります。

相続人を孫に指定した遺言書や、養子縁組、生前贈与など、前もって準備をしておくことで孫に相続することができるので、この記事を読んで、相続方針を検討してみてください。

孫に相続はできるが事前準備が必要

孫に遺産を相続させたい人にとって、最初に気になるのが「そもそも孫に遺産は相続できるのか」ということです。後述する遺言書や養子縁組などの仕組みを知っていれば、相続できることがよりクリアに分かります。

相続はできますが、事前に準備が必要なのも特徴です。何故自分の遺産なのにすぐに自分の思い通りにはいかないのか疑問に思うかもしれません。そこには法的な決まりが関係しています。

孫は法定相続人に含まれていないため事前準備が必要

孫だけに関わらず、遺産を相続するときに必ず知ることになるのが法定相続人という言葉です。字面のままに、法定相続人とは誰かが亡くなったときに誰がその遺産を受け取ることになるか、その優先順位を定めたものになります。

遺産相続に詳しくない人でも妻などの配偶者や子供が遺産を受け取れるということは何となくイメージできることです。しかし、孫の場合は子供とは違い法定相続人に含まれていません。これが孫に遺産を相続させるために事前準備が必要な理由の1つです。

相続人の順位は法律で決められている

第1順位 子および代襲相続人
第2順位 直系尊属(両親など)
第3順位 兄弟姉妹および代襲相続人

法定相続人というシステムにより、私たちは不慮の事故で亡くなったりしたときでもスムーズに遺産の相続が進みます。どれくらい遺産がもらえる可能性があるかは、被相続人(亡くなった人)との血縁関係によります。

上記の表のように、親や兄弟よりも子供の優先順位が高いことが分かります。遺産というと、世間一般的には子供に分配されるイメージが強いものかもしれません。そのイメージはこの優先順位に基づいていると言えます。

血縁関係とは別に、妻や夫などの配偶者がいる場合は必ず相続人になります。また、同じ順位に複数の人がかぶっている場合、全員が相続人となります。兄弟姉妹などが分かりやすい例としてあげられます。


相続人を孫にするための方法とは?

前述の表を参照すると、孫の優先順位は記載されておらず法定相続人に含まれていないことがあらためて分かります。このことから孫に遺産を分配することはできないと思ってしまう人もいるでしょう。

しかし、きっちりと法的に有効な手続きを踏めば、孫に相続させることは可能です。孫に相続させる場合、以下のどれかが必要です。

代襲相続

孫に遺産を相続させる方法はいくつかあります。最初の1つ目は代襲相続と呼ばれるものです。代襲相続は本来遺産を受け取るはずだった被相続人の子供が、既に他界している場合に起こります。

本来であれば子供に渡るはずの遺産ですが本人が他界している場合、遺産相続は不可能になってしまいます。ここで有効になるのが代襲相続です。代襲相続により、他界した子供の代わりに孫が遺産を相続することになります。

「既に子供が他界しており、自分が亡くなった後の孫の将来が心配」という人には安心できる制度です。遺産を受け取る際の子供の優先順位は高いため、必然的に代襲相続人である孫の順位も高くなります。

一方で気をつけなければいけない点もあります。代襲相続は被相続人が亡くなったときにその子供が既に亡くなっている場合にのみ適用されます。そのため、自分から意識して孫に相続させる状況を作り出すことはできません。

相続人を孫に指定した遺言書

遺産相続というワードを聞くと、セットで遺言が連想される人もいるでしょう。それほど遺産相続と遺言書は密接な関わりを持っています。法的に有効な遺言書のパワーは強く、法定相続人などの制度を越えて効力を発揮します。

被相続人が生前に遺言書を作成し、孫に遺産を相続させる旨が記載されていた場合が対象になります。遺言書さえあれば孫に遺産を相続させることができる上、その金額も決めることが可能です。

ここまで見ると遺言の効力は絶大なものに思えるかもしれません。しかし遺言書は法的に認められるものでなければいけません。トラブルとしてよくあるのは「生前に口約束していた」場合や「亡くなる間際に全員が聞いた」というケースです。

上記のケース2つ、特に複数の人間が同席していた場合証拠として何の問題もないように思われます。しかし法的にはそれだけで有効とはならないのが現状です。遺言書を作成する際は、しっかりと規定の手続きに則る必要があります。

孫と養子縁組を組む

遺言書と同じく、養子縁組を組むことでも孫に遺産を相続させることができます。遺言書と養子縁組の2つは自分から起こせるアクションであるため、代襲相続のように受け身で自動的に相続されるものではありません。

法的には孫と養子縁組を組んで子供として迎えることに問題はありません。養子ではあっても子供としてみなされるため、遺産を受け取る優先順位が高くなります。続柄は正式に孫から子供になります。

養子縁組は対象が複数いる場合にも有効です。例えば孫が3人いる場合でも、そのうちの1人だけと養子縁組をして子供にすることは可能です。意図的に1人だけ遺産相続の優先順位を上げることができます。

注意点として、被相続人の死亡前に養子縁組をしておく必要があります。遺言書の作成でも同じことが言えますが、これらの手続きには時間がかかります。孫に遺産を相続させるのに事前準備が必須と言われる所以です。

生前贈与

相続人を孫にするための直接的な方法ではありませんが、生前贈与を使うこともできます。こちらは被相続人の生前にあらかじめ贈与しておくことで、結果的に孫に相続するのと同じかたちとなります。

ポイントは1年に贈与する金額を110万円までにおさえることです。基礎控除によって毎年110万円までは無税で贈与することができます。これを理由に、節税対策として自分の子供や孫に生前贈与をする人も多くいます。

1年間に110万円までに贈与する金額を抑えようとした場合、希望の金額を全て贈与し終わるまでに年数がかかるかもしれません。こちらもあらかじめ手続きしておく必要がありますが、贈与税への対策も考えられた手段と言えます。

教育資金一括贈与制度

教育資金一括贈与制度も贈与税対策を考えた方法です。財産を贈与する場合贈与税が通常かかりますが、教育目的であれば非課税になる制度です。この制度によって、望む教育にお金をダイレクトにかけることも可能です。

気をつけるべきポイントは、どこまでが教育とみなされるかです。小学校の学費など分かりやすいものはよいですが、塾やスポーツセンター、絵画教室など線引きが判断しにくいものもあります。

学校に直接支払われるものであれば、1,500万円までが非課税となります。授業料や食費、留学であれば海外渡航費も含まれます。一方で塾やスポーツセンターは施設利用料など、学校に直接支払われるお金ではありません。この場合は非課税の上限が500万円となります。

生命保険の受取人を孫に指定

生命保険の受取人を孫に指定することでも贈与することができます。生命保険は前述の生前贈与と組み合わせることで更に節税効果を増やすことが可能です。

単に孫を受取人に指定した場合、贈与税が発生してしまいます。贈与税自体は何処かしらでかかってしまうことが多く、生前から意識しておかないと対策は難しいものです。

贈与税対策として有効なのが生前贈与でした。孫を契約者かつ受取人にし、生前贈与で渡したお金を保険金にかければ孫の負担は一切なしで贈与税対策ができます。

このように遺産を孫に渡すだけでなく、贈与税の対策も時間をかければしっかりと行うことが可能です。教育資金一括贈与制度や生命保険の制度をうまく活用するのがカギです。

孫を相続人にするにあたっての注意点

これまでにまとめてきた見出しから、法定相続人に孫が含まれていなくとも孫に遺産を譲る方法があることが分かりました。孫に遺産を相続させたい、少しでも財産を譲りたい人には有用な制度と言えるでしょう。

中には節税対策になるものもあり、孫の将来のために少しでもお金を節約する場合には助かります。しかし一方で自分の財産全てを孫に残せるわけではありません。以下にあげるポイントもあらかじめ考えておきましょう。

状況によって受け取る割合が変わる

孫に遺産を渡す、すばらしい制度と言えますが、個々人の状況によって受け取れる割合が変わることを頭に入れておきましょう。ここで気にするべき制度が遺留分侵害額請求と呼ばれる制度です。

仮に孫が遺産の全てを受け取った場合、子供や配偶者などが生活していけなくなる可能性も出てきてしまいます。受け取る遺産の金額によっては孫1人だけがお金持ちになって残りの親族全員が生活に困ってしまうかもしれません。

こういった状況を起こさないためにあるのが遺留分侵害額請求です。相続される遺産のうち、必要な分を優先順位の高い親族が受け取れます。これは権利であるため、例え遺言書などで金額を指定していたとしても思った通りにならない可能性が出てきます。

このことからドラマなどで見る「遺産の全てを〇〇にあげる」という状況は現実には起こりにくいです。希望の金額を孫に残したい人にとっては気をつけるべき制度と言えるでしょう。死後分配の場合、孫よりも優先順位の高い子供などは未だに強い権利を持っています。

養子縁組を組む際は贈与税に注意

遺言書と並んで、現実的な解決策とも言えるのが養子縁組でした。子供とみなされれば被相続人の死後も問題なく遺産は相続されます。しかし養子縁組を組むときにもいくつか注意点があります。

本来であれば養子縁組を組むことで子供が増え、結果的に相続税は少なくなります。相続人の数が増えれば増えるほど、相続税は少なくなることが法律で決められているためです。

ですが養子縁組を組むと孫が遺産を相続する際に相続税は2割加算となってしまいます。また、節税目的とみなされた場合そもそも孫が子供としてカウントされません。二重の縛りが発生していることから、養子縁組をすればすべて解決という状況にはならないことが想像できます。

もう1つ気をつけなければならないのが養子として迎えられる子供の数です。実子がいる場合1人、実子がいない場合は2人まで養子として迎えられます。多くの孫と養子縁組をしたいというケースは考えにくいですが、この制度によって孫を全員養子にとって相続税対策をしておくことはできないようになっています。

分からないことは専門家に相談する

孫に遺産を相続させることは可能ですが、その方法は限られており更に制限がつくことが分かります。法律を専門に学んでいるわけでもない一般人からすれば、制度全てを把握して自分で手続きを進めていくのは至難の業です。

自分で調べて手続きも全て自分でできるほど、時間に余裕がないケースもあるでしょう。分からないことがある場合、専門家に相談するのが1番安全かつ迅速に物事を進めることができます。相談内容によって相談先も変わってきます。

税金に関する相談であれば税務署に相談するのが1番おすすめです。遺産相続の際に大きく関わってくるのが贈与税と相続税です。それぞれ贈与したとき、相続したときにかかってくる税のため避けられません。

市役所、区役所などでも相続相談会や生活相談窓口などが設けられています。遺産相続に対してまず何から手をつけたらよいか分からない状況であればこういった場所で税について相談し、これからどういった方針をとるか決めてもよいでしょう。

まとめ

孫は法定相続人に含まれていないため、孫に自分の望む額を相続させるには所定の手続きをふむ必要があります。養子縁組や遺言書、生命保険など方法こそ違いますが、直接的または間接的に孫に財産を渡すことは可能です。

一方で遺留分など相続する側が考えなければならない問題も出てきます。被相続人の思った通りに全ての遺産が必ずしも分配されるわけではないことを考えておきましょう。

ギリギリになって慌てることがないよう、時間に余裕があるうちに遺産についての方針を考えておくことが満足のいく財産相続のコツです。

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