要介護認定って何?申請の流れや認定審査の注意点を解説

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要介護認定って何?申請の流れや認定審査の注意点を解説

更新日更新:2020/10/20

公開日公開:2020/11/02

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親や家族が日常生活を送るのが難しくなったときに頼る介護保険制度ですが、介護保険制度を利用するためには要介護認定が必要です。この記事では、要介護認定の目的や審査の流れ、手続きにおけるポイントを解説します。

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ひとことメモ

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要介護認定とは、介護保険手続きを受けるために必要な手続きです。といっても、いつどんなタイミングで認定手続きに向けて動けばいいのかわからないですよね。

日常生活に不安を感じた時や、65歳以上の親族が入院した時などが手続きを考え始めるきっかけになるでしょう。この機会に要支援と要介護の違いについても理解を深めておきましょう。

要介護認定とは?

そもそも要介護認定とは何のために必要なのでしょうか。国の福祉制度である「介護保険制度」の根幹となる手続きの概要や要絵支援と要介護の違いを解説します。

介護保険制度を受けるために必要な手続き

介護保険制度のサービスを受けるために、必要な申請手続きが要介護認定です。介護保険制度の「どのサービスが、どれくらい必要なのか」を知るための診断であり、病気の重篤さの度合いとは別の基準になっています。

介護保険制度の認定を行うのは、コンピュータと人間の専門家の両方です。まず一次審査では、コンピュータが判定を行います。厚生労働省が作成したプログラムが主観を排した診断を行いますが、最終判定にはなりません。二次審査で、専門化による「介護認定審査会」が開かれ、ここで出された結論のもと要支援、要介護などのレベルが判断されます。

要支援1~2、要介護1~5

要介護認定は大きく分けて要支援、要介護、そして非該当の3種類、合計8段階に分かれています。要支援が1〜2、要介護が1〜5というレベルに分けられます。要支援1が最も介護度が軽く、要介護5が最重度の状態を示します。

この区分は「どんなサービスが、どれくらい必要か」をおおまかに決めるものです。要介護度、要支援度によって使えるサービスが異なります。

要支援と要介護の違い

要支援とは「日常生活にほとんど支障はないが、一部支援が必要」であることを示します。入浴や着替えはできるものの、浴槽の掃除が困難である、などの場合です。要介護は「立ち上がりや歩行が困難」である状態になると認定されます。この後それぞれの区分についても詳細に解説します。

こちらの記事もチェック! 介護度とは?要支援・要介護の基準を解説

要介護認定の申請の流れ

認定されると介護保険制度のサービスを受けられる「要介護(要支援)認定」ですが、実際の申請はどのように実施すれば良いのでしょうか。申請に必要な書類や申請の流れをご紹介します。

申請にあたって用意すべきもの

まず必要なのが、「介護保険要介護(要支援)認定申請書」です。自治体のWebサイトや、窓口でフォーマットを手に入れることができます。窓口でも書き方を教えてくれるため、役所の方と一緒に作成するのがおすすめです。

市町村から診断書作成依頼を主治医に行うため、記入にあたって、「保険者」と「主治医の氏名と病院名、住所、連絡先」の情報が必要です。これに加え、印鑑マイナンバーカード(通知カード、マイナンバー付き住民票でも可能)、写真付き身分証明書(ない場合は所定の身分証2点の組みあわせ)を持参しましょう。

市町村の窓口、あるいは地域包括支援センターに申請

続いて、利用希望者の住民票がある市町村の窓口で行政の保健に関する書類を提出します。その後、必要な手続きや流れの説明を聞き、認定審査の日取りを決めましょう。
住民票の所在地と現住所が異なる場合や、介護に関することで迷ったら迷わず市町村の窓口や地域包括支援センターの専門家に相談しましょう。

一次判定

要介護認定は2段階のステップがあります。
まず、介護保険サービス利用希望者に専門家が聞き取り調査を行います。実施する場所は自宅の場合もあれば、病院で行うこともあります。

認定審査は「どのような介護保険サービスを受けるとスムーズに日常生活を送れるか」の審査です。大別して5つのチェック項目に分かれており、実際に日常生活における動作をしてもらうテストもあります。代理人の証言や出席では認定審査は成立せず、利用希望者本人が必ずその場にいて、質問に答えなくてはなりません。

この聞き取り調査の結果と主治医の意見書を基にして、コンピュータが要介護認定の区分を判定するのが、一次判定です。

二次判定

次に、主治医の意見書や一次判定での所見を参考に、介護認定審査会が認定区分を判断します。介護認定調査会とは、市町村の自治体に附属した機関です。介護、福祉、医療の専門家、学識経験者が集まって議論を行い、最終決定を行います。

30日以内に結果が郵送で通知され、介護認定は終了です。サービスを受けることになった場合、ケアマネジャーといっしょにケアプランを作成する段階に移ります。

認定結果の区分による違い

ここからは、要支援、要介護、非該当それぞれについて認定結果の区分をより詳しく解説していきます。

要支援認定された場合

要支援とは、本格的な介護の予防を支援する段階です。掃除ができないことで物につまずいて転び、要介護になるなど、介護度が進む要因は日常の至るところにあります。それらを摘み、将来かかる負担を少なくすることを目的としたサービス計画が練られます。

要支援は、24時間の見守りが必要ではないという判断がされます。そのため介護老人福祉施設(老人ホーム)への入居や、在宅介護での夜間訪問型介護サービスは利用できません。

要支援1は日常生活のほとんどのことを自分でできますが、一部支援が必要な段階です。要支援2はそれよりも状態が重く、歩行が不安定であったり、排泄や入浴に部分的に介護が必要であったりする場合に該当します。

要介護認定された場合

日常生活の基本的なことを自分で行うことが難しいと判断されるのが要介護の状態です。要介護の認定を受けると、ほとんどのサービスが利用可能です。
要介護1〜2は日常生活で部分的、あるいは全面的に介助が必要ですが、認知機能に障害がない場合に該当します。

要介護3以上では、認知機能に障害が生じ、日常生活全般に介助が必要な状態です。要介護3以上の場合は介護者の負担が増大することから、24時間体制介護が受けられる公的施設である特別養護老人ホーム(特養)に入居できるなど、受けられるサービスが手厚くなります。最も要介護度が重い要介護5は、寝たきり状態で認知機能が低下し、会話や自力での寝返りなどもできない状態の方が対象です。

非該当の場合

審査の結果、「非該当」という結果が出た場合は介護サービスが必要ないという判断であるため、仮にサービスを利用する場合は全額自己負担になります。ただし、市町村によっては一部のサービスや住宅改修などには助成が出ることもあります。

ちなみに、介護保険制度には年齢制限があります。介護保険を支払っていても、64歳以下の方は介護保険制度が利用できません。日常生活の介助やヘルパーが必要である若い方は、介護保険制度ではなく、障害者手帳の取得など別種の福祉制度を利用する必要があります。

要介護認定の手続きを始めるべきタイミング

要介護認定が正式に出るまでに、1ヶ月程度時間を要します。ギリギリの対応にならないよう、事前に手続きを始めるべきタイミングを知っておきましょう。

65歳以上の高齢者が入院したとき

65歳以上の高齢者が入院した段階で、退院後の流れを決めておくことが重要です。即座に要介護になることが分かる場合もあれば、「やっぱり1人で生活は不安だ」と徐々に周囲や本人が悟ることもあります。いずれにしても、早めに地域包括支援センターや自治体の窓口に相談することをおすすめします。

大きな病院には多くの場合、退院後の生活などについて福祉の視点から相談に乗ってくれる医療ソーシャルワーカー(MSW)がいます。困ったり迷ったりしたら、まずは相談してみましょう。

日常生活に不安を感じたとき

日常で「誰かの助けが必要」だと感じたら、地域包括支援センターに事前に相談に行ってみましょう。相談に行くのは本人でも家族でも構いません。

65歳以上の方はご自身の状況を日ごろから敏感に観察し、状況をご家族と共有しておくことが大切です。本格的な介護や介助が必要になる前に要支援、要介護の認定を受けられるようにしましょう。

要介護認定における注意点

要介護認定を受ける際、いくつか注意しなければならない点があります。適切なサービスを受けるためにもチェックしておきましょう。

強がらずに困っていることを伝える

要介護認定の手続きでもっとも大変なハードルが「できないことを認める」ことです。認定審査では強がらず、できないことを「できない」と言う勇気が必要です。

一時の気力でカバーしても、その後の生活で困ってしまっては大変です。普段通りに認定審査に臨むことが必要です。もしも当日にはっきり伝える自信がなければ、記録をつける、文章に書き起こすなどするのも良いでしょう。

調査に家族も立ち会う

介護におけるキーパーソンとなるのは家族であることが多いため、かならず調査に立ち会っておきましょう。本人が大丈夫だと思っていても、家族から見れば支援が必要である可能性もあります。とりわけ認知機能が低下している場合には、いつも一緒にいて様子を知っている家族がいなければ適正な認定審査ができない可能性もあります。

介護認定の更新手続きを忘れない

介護認定には、適切なサービスを適宜受けられるよう、更新という制度があります。自動更新はされず、期限切れになると、介護サービスが全額自己負担になってしまいます。

初回更新の期限は原則6ヶ月、2回目以降は原則12ヶ月です。利用者の病状や状態によって、期間が短縮または延長される場合もあります。次の更新日をきちんと把握して、手続き漏れがないようにすることが大切です。

結果に異論がある場合の解決方法を知っておく

介護認定の結果に不服である場合、取れる選択肢が2つあります。1つ目は「介護保険審査会」への不服申し立てです。申請結果の通知の翌日から60日以内に手続きを行う必要があります。こちらは結果が出るのに数ヶ月かかる場合もあります。

2つ目が「区分変更申請」です。要介護認定の区分にそぐわない場合に、いつでも行える手続きです。もう一度、介護認定の申請と審査を最初からすべて行うことになります。30日以内に結果が通知されますが、希望の区分にならない場合もあります。

まとめ

ここまで要介護認定の区分や手続きの方法について解説してきました。
要介護認定は、介護保険制度を使うための最初の手続きです。少しでも日常生活に困りごとが生じたら、地域包括支援センターや市町村の窓口に相談してみることをおすすめします。

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