お墓の相続は誰がする?承継者の役割と相続方法を詳しく解説!

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お墓の相続は誰がする?承継者の役割と相続方法を詳しく解説!

更新日更新:2020/08/03

公開日公開:2020/08/03

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お墓を管理していた人が亡くなると、お墓の相続について問題になることがあります。家族や親戚を含め、お墓の承継者について決定するために話し合いが持たれることもあるでしょう。また現在、将来のお墓の相続について悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、お墓を相続した人が担う役割や、必要となる手続きについて詳しく解説します。お墓の相続について知識を深められるでしょう。後半ではお墓の管理が難しくなった場合の対処方法についても紹介します。

くろき

RashiK運営担当
くろき

ひとことメモ

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お墓は「祭祀(さいし)財産」にあたり、継承する人はひとりであることが原則です。お墓を継承した人はお墓の維持・管理をするだけでなく、法要の主宰などを務める役割もあります。そのため負担に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

もし自分がお墓を引き継ぐことになった場合、どのような手続きをすべきか、相続や管理をする人がいなかった場合についてまとめましたので、参考にしてみてください。

お墓の相続は誰がするもの?

日本では古くから「お墓を管理する人が亡くなった場合、嫁や子供といった身内がお墓を相続する」というのが主流の考えでした。しかし時代の変化と共にこの考えは崩れつつあります。

相続する子供がいない、お墓までの距離が自宅から遠いといった理由でお墓の相続人が決まらないことも増えてきました。ここからは、お墓の相続人について詳しく解説します。

法律上の決まりはない

法律でお墓を相続する人についての決まりはありません。現在も、一家の長男や長女がお墓を相続するという慣習は残っているといえるでしょう。

なお、「祭祀財産」を相続する人はひとりです。祭祀財産とは民法によって定められている「系譜」「祭具」「墳墓」の3つのことを指します。祭祀財産は「お墓は長男で仏壇は長女が引き継ぐ」といった分割での相続はできません。お墓の相続人を決めるときはこの点に注意しましょう。

お墓の相続人は遺言や慣習で決まる

現代でもお墓の相続人は、故人の遺言や地域、あるいは一家の慣習により決めるのが基本である、という認識が強いといえるでしょう。ただ、実際にはスムーズに決まらないケースもあります。その場合は、家庭裁判所の調停または審判で決めることになるでしょう。慣習はお墓の相続人を決める上では有力ではありますが、全てではありません。

結婚をして家を出た娘や血のつながりがない姻族、故人の親族もお墓の相続人になれると考えてよいでしょう。ただ、墓地や霊園によってはお墓を相続する人の条件を規約として定めているケースも見られます。そのため、お墓の相続人を決める前に墓地や霊園へ問い合わせておくことをおすすめします。

お墓を継ぐ祭祀承継者の役割とは?

「祭祀承継者」という言葉をご存じでしょうか。お墓を相続する人のことを指します。祭祀承継者になれば、お墓に関わるさまざまなことを管理しなければなりません。ここからは、祭祀承継者について解説します。基本知識や役割を理解しましょう。

祭祀承継者とは

一族のお墓は祭祀財産といわれ、お墓を管理していた人が亡くなると、新たに一家や一族の中からお墓を相続する人を選ぶ必要があります。お墓を引き継ぐ人祭祀承継者です。祭祀財産となる仏壇や仏具、墓地や墓石などを維持・管理する役割を果たさなければなりません。

財産は相続人で分割するケースが多いといえますが、祭祀財産は相続財産とはみなされないため、祭祀承継者はひとりであることが原則です。つまり、祭祀財産を分けて何人かで維持・管理することはできないと認識しましょう。

お墓の維持や管理をする

祭祀承継者はお墓の維持・管理をすることが主な役割です。例えば故人をしのぶ命日、彼岸、お盆といった時期には、兄弟姉妹や親戚がお参りに来ることが多いでしょう。その時に気持ちよくお参りできるように、お墓の手入れをすることが求められます。

また、お墓がある場所によって管理にかかる費用は異なります。寺院墓地はお布施、霊園は維持管理費(1年ごとに支払う費用も含む)を支払うのが基本です。祭祀承継者は、お墓の手入れ以外にもお墓を維持するために必要な費用を支払う役割がある点も理解しておきましょう。

お墓や遺骨の所有権を持つ

祭祀承継者は、お墓そのものや遺骨に対して所有権を持ちます。お墓や遺骨の管理形態を変更したいと他の人が感じれば、所有権を持つ祭祀承継者の同意を得なければ実行できません。

「特定の人の遺骨を自分の元に移したい」「墓地の場所を変更したい」といった希望も、祭祀承継者に相談することが必要不可欠なステップです。同意なく墓地や遺骨を移動すればトラブルに発展することもあるため、避けましょう。

法要の主宰をする

定期的に行う法要の主宰を務めるのも祭祀承継者です。一周忌や三回忌をはじめ、多くの法要があります。故人をしのぶ彼岸やお盆の時期に行う先祖供養も対象です。一族となる親族も含めて行うケースも多いでしょう。祭祀継承者は、関係各所への連絡や手配といった、まとめ役としての役割も求められます。この点も把握する必要があるでしょう。

お墓を相続するメリットと注意点

お墓の承継者は、一族の中でも大きな役割を担うことになります。引き受ける前や話し合いの前に、どのようなメリットや注意点があるか知っておきましょう。お墓を相続し、維持・管理などをするにあたって得られるメリット、注意点について詳しく解説します。

お墓を相続するメリット

お墓を相続すると、お墓の所有権を持つだけでなく、お墓に関する多くのことを任せられます。一族の中でもひとつのポジションを確保できるメリットがあるといえるでしょう。もともと「責任あることを任されるのにやりがいを感じる」という方であれば負担にならないかもしれません。

また、お墓の所有権を持ち、日ごろからお墓の手入れをしているため、自分が思う通りにお墓の管理や供養ができるメリットもあります。法要の際も自分が主体となって行えるため、満足感を得やすいかもしれません。

注意点

お墓を日ごろから管理しておくには、定期的、あるいは頻繁に墓地や霊園に足を運ぶ必要があります。場合によっては、「手間がかかる……」と負担に感じる方もいるかもしれません。また、お寺や霊園など、お墓がある場所へ管理費用を支払う必要があることから、経済的な負担を感じるケースもあります。

お墓の手入れや費用についてストレスになるようであれば、引き受ける前に家族や親族に相談するとよいでしょう。懸念材料は事前に解決しておくことが理想です。

お墓を相続したときにすること

ここからは、お墓を相続したときにすることを紹介します。お墓を相続した際、所有権を持つ人が変更されるため、所定の手続きや費用の支払いも発生します。また、「相続税を納める必要があるのではないか」と心配する方がいるかもしれません。正しく理解して、スムーズな承継につなげましょう。

相続税や税金はかからない

故人(被相続人)から相続したお墓には、相続税や税金はかかりません。祭祀財産となる仏壇や仏具、お墓や墓石などは相続税がかからないことが法律で定められています。また、他の財産とは異なり、固定資産税などの税金を納める必要もありません。

相続税対策という観点では、生前に仏壇や仏具、お墓や墓石の購入や修繕を済ませておき、相続する財産を減らしておくことも効果的といえます。

名義変更の手続きをする

お墓を相続した際は、所有者が変更となるため、名義変更の手続きが必要となります。お寺や霊園など、墓地の管理者へ連絡を忘れないようにしましょう。

名義変更の手続きをするにあたり、必要となる代表的な書類を以下にまとめました。なお、必要な書類は墓地の管理先によって異なります。事前に確認しましょう。

【お墓の所有権を持つ故人と承継者との続柄を確認するための書類】
・相続人の同意書
・故人の除籍謄本
・承継者の戸籍謄本 など

【本人確認のための書類】
・承継者の住民票または戸籍謄本・印鑑証明書 など

【墓地の管理先が定める書類】
・名義変更届
・永代使用許可書(墓地使用の許可書、権利証)など

手数料の支払いをする

お墓を名義変更するには所定の手数料を支払う必要があります。手数料はお墓があるお寺や霊園によって異なるため、事前の確認が必要です。一般的には1,500円~5,000円程度が相場と考えてよいでしょう。

名義変更の手数料とは別途費用が発生するケースもあります。例えば許可証の再発行に1万円程度かかる場合もあるため、合計で1万5,000円程度の費用を見積もっておきましょう。また、寺院墓地の場合、手数料に加えてお布施を渡す場合もあります。

お墓を相続する人がいない・お墓の管理ができない場合は?

故人(被相続人)に子供がいない、さまざまな理由でお墓を管理できる人がいない、ということもあるかもしれません。ここからは、お墓を相続する人がいない場合や、お墓の管理ができない場合にする手続きについて解説します。今後増えることも予想されるケースについて、理解を深めましょう。

墓地の管理者に返還することになる

法律でお墓を誰が相続するかの決まりがないことと同じで、お墓を承継することは義務ではありません。相続する人がいない場合は、お寺や霊園といった墓地の管理者にお墓を返還します。無縁墓地になることを防ぐためにも、まずは墓地の管理者へ相談しましょう。

お墓を返還するときは、撤去費用がかかります。また、一般的に、支払い済みの永代使用料などが返還されることはありません。

お墓を返還するには手続きが必要となる

お墓を返還するときは、法的な手続きが必要となるケースがあります。お墓の返還後は、手元供養や同じ墓地の永代供養墓へ移す、お墓を別の場所に移す「改葬」といった方法が一般的です。ここでは、改葬の具体的な手続きの流れをまとめました。

【お墓を墓地に返還するときの手続き:改葬の場合】
1. 墓地の管理者に返還する旨を伝える
2. お墓のある自治体から改葬許可申請書を取得する
3. 墓地の管理者から1の申請書に必要事項を記入してもらう
4. 3の時と併せて墓地の管理者から埋葬証明書を発行してもらう
5. お墓のある自治体に改葬許可申請書と埋葬証明書を提出する
6. お墓のある自治体から改葬許可証を受け取る
7. 改葬先に改葬許可証を提出する

書類の手続きを済ませた後は、遺骨を取り出し閉眼供養を行います。その後、墓石の撤去工事を依頼しましょう。これでお墓の返還は完了です。同じ寺院や墓地の永代供養墓へ移す場合は、管理者の定めた手続きに従いましょう。

まとめ

一族や地域によっては、長男や長女がお墓の承継者になる慣習が残っています。お墓は祭祀財産であり、いわゆる相続財産ではないため、お墓を相続する人はひとりであることが原則です。

お墓を相続した人は一族の代表としてお墓を管理・維持するほか、法要の主宰者となり先祖の供養を取り仕切る役割を担います。一方で管理費用などの負担があるため、金銭面も考慮して相続する人を決定できると安心です。また、お墓を相続した際は、名義変更の手続きをする必要があります。手間がかかりますが、大切な手続きですので速やかに行いましょう。

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