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2011年01月 アーカイブ

2011年01月10日

世界に誇る日本の庭園文化~枯山水の今昔①~

皆さんこんにちは。

「住宅の歴史から考える理想の暮らし」コラムを担当している市川です。

今回より、「世界に誇る日本の庭園文化」をテーマに連載していきたいと思います。

庭のある住まいに憧れる方は多いと思いますが、

何故日本人は庭に惹かれるのか?そのルーツを探っていきたいと思います。

皆さんに馴染みのある日本庭園から珍しいお庭まで、私のお勧めのお庭を紹介していきます。

P1070180.JPG

◆枯山水の代名詞「龍安寺石庭」◆

「日本のお庭」というと枯山水をイメージされる方は多いのではないでしょうか。

枯山水は、水を使わずに白砂や石、苔といった限定された要素だけで、

水の流れや水辺の風景を表現した庭です。 砂上に描かれた波紋が繊細で印象的ですね。

枯山水の発祥は奈良時代と伝えられ室町時代に禅宗寺院の多くで作庭されるようになります。

中でも京都龍安寺の石庭は修学旅行で見学されている方は多いと思います。

石は15個あるのに、どこから見ても14個しか見えないという庭。

修学旅行では友達とドタバタ通過してしまい、あまり記憶にない方も多いのではないでしょうか?

作者や作庭年代などの庭の学説的なことは諸説あるようなので割愛させて頂きますが、

世界から注目され、代表的な日本の庭となった庭は、訪れる人を魅了する何かがありそうです。

実はこの15個の石「15が欠けて14」ということに意味があるのです。

東洋思想では、満月(完全)の時が旧暦の8月15日夜(十五夜)であることから

「15」という数字を「完全」という意味で捉えていました。

古来より日本には「物事は完成と同時に崩壊する」という思想があり、

建造物などをわざと不完全にしておくことがあります。

未完成の美学・・・

サグラダファミリアを設計したガウディに通じるものもあるかもしれませんね。

 

枯山水を前に座禅を組むと、庭は創造することを要求してきます。

その時間は庭と一体となったような感覚になります。

きっと、人によって心に描く水景は異なるのでしょう。

心で見る日本の庭は世界からも注目され、時代を超えて人々を魅了し続けています。 

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さて、今回のコラムは如何でしたでしょうか?

次回は「世界に誇る日本の庭園文化~枯山水の今昔②~」をお話したいと思います。

それではまた次回、お会いしましょう。

 

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2011年01月22日

世界に誇る日本の庭園文化~枯山水の今昔②~

皆さんこんにちは。

「住宅の歴史から考える理想の暮らし」コラムを担当している市川です。

前回より「世界に誇る日本の庭園文化」をテーマに連載しています。

(前回のコラムはこちら>>~世界に誇る日本の庭園文化~枯山水の今昔①~)

前回、代表的な枯山水「龍安寺石庭」をご紹介しましたが、

今回は、モダンデザインとも言える「現代の枯山水」をご紹介したいと思います。

 

◆「永遠のモダン」を目指した枯山水◆

枯山水というと室町時代というイメージをもたれる方もいると思いますが、

昭和初期につくられたものもあります。

東福寺方丈庭園です。

P1070185.JPG

作者は「重森三玲」という造園家で、このほかにも京都市内でいくつか見学できます。

重森三玲は枯山水に市松模様や、巨石を採りいれた作庭家で、

ここでは建物を囲うように4つの異なる表情の庭がつくられており、写真は北側にあるお庭です。

市松模様に並べられた正方形の石材と余白のスペースを埋める苔の緑が美しいですね。

伝統的な形を用いながらも、秩序立てられた石の中に自然(苔)を配置することことで、

人の手が加えらることにより引き立つ自然の美しさを感じることができます。

 

◆遺跡のような枯山水◆

もう一つ重森三玲のお庭で私がお勧めしたいのは、東福寺の近くにある光明院です。

少し住宅地に入り込んでいるせいか、混雑も少なく静かな時間を過ごすことができます。

P1070284.JPG

白砂と苔で構成されたなだらかな起伏の中に石が立てられるように配置され、

庭の外縁をツツジやサツキが雲のように囲います。

目線の先が囲われたこの庭では、石や苔といった庭のそのものよりも、

その時、庭に流れる空気感、つまり音や香りといった視覚以外の要素を強く感じます。

何千年も昔からあるような遺跡を前にしたような感覚です。

重森三玲は枯山水を芸術として表現し、時代を超えても新鮮である庭を追及した造園家でした。

P1070298.JPG

 

さて、今回のコラムは如何でしたでしょうか?

次回は「世界に誇る日本の空間~回遊式庭園~」をお話したいと思います。

それではまた次回、お会いしましょう。

 

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