こんにちは!皆さんお元気ですか?当方は、正月開けてから体調を崩しております。
流行病が横行していますので、皆さんもお体ご自愛下さい。
さて、今回の日本ものづくりは桐をテーマにお話したいと思います。
日本の古い文化の婚礼ダンスや箪笥と言われるもののお話です。
まずは桐について少しお話させていただきます。
桐材の利用は、弥生時代(約2000年前)に始まるとされ、登呂の遺跡からは小琴が
発掘されています。
桐材は日本の木材の中で最も軽く、優美で、防湿性、耐火性があり、腐りにくく、
音響効果を高めるなど、 他の素材に見られない特性を多く持っています。
このため、古くから使用が始まり、例えば上代の御神楽に用いられた和琴は
我が国固有の楽器で、 仲哀天皇が熊襲征伐の際(西暦190年代)に
奏されたと伝えられています。
その他、伎楽面、雅楽面など、欽明天皇から推古天皇(西暦550~610年)に、
中国から直接、または朝鮮を経由して日本に伝えられ、
その頃から日本でもつくられる様になったことが「日本書紀」に記されています。
このように桐材は
上代から神社、寺院、宮廷の儀式に用いられ歌舞用器具にあてられ、
20世紀の今日に及ぶもので、桐が皇室の紋章になっていることも、
中国で瑞祥の木といわれる所以でもあります。
鎌倉時代になると、武家の鎧櫃や刀剣箱として、
貴族、富裕階層の高級な調度品に用いられました。
しかしそのころはまだ庶民の使用する域には至りませんでした。
一般大衆の中ではじめて桐が使われ始めたのは
徳川時代、長持ち、飯びつ、水桶などの生活必需品として欠くことのできないものとなり、
またその頃からようやく下駄がつくられる様になりました。
その後文化が進むにつれて桐材の使途は庶民の間で急速に広げられ、
第二次世界大戦前までは桐の全消費量の約70%が下駄に向けられていました。
桐の特性として、少し前記しましたが、
まず、防湿性、湿気や水分を遮断する力が強いので
衣類や貴重品を保存する収納家具には必須の適材です。
このため衣装ケースとして婚礼ダンスには多く使用されています。
耐火性、桐が発火する温度は400度位といわれています。
添付しました写真の様に表面は炭化していますが、
内部は本来の色にとどまっています。 燃えていないということです。
続いて軽さ、水の比重を1とすると桐は0.3、国産材の中で最も軽い木材です。
細胞の膜壁が薄く、なかの空気層が大きいので柔らかく、
持ち運びや取り扱いに便利になります。 狂いや割れが少ない。
木材の収縮率がたいへん小さいので、加工しやすく、
はじめから精密につくることができます。
箪笥の引き出しを一つ押すと、その他の引き出しが空気圧で前に出てきたりします。
職人の丁寧な仕事と木材の特質性が相まってできる仕事です。
前記しました細胞の膜壁が薄いこと、空気層が大きいこと、
などにより音の響きがよくなり、楽器にも適しています。
防虫、防腐食効果。
桐には虫を寄せ付けない成分(パウロニン、セサミン等)が含まれています。
また多量のタンニンが含まれており、これにより、
防虫、某腐食効果に優れているといわれています。
このような特質性を持った桐は、日本の生活文化の中にとけ込んで行きました。
余談になりますが、なぜ嫁に行く時に桐の箪笥を持たせるかというと、
もちろん上記の特質性がありますが、
桐は成長が早いため、女の子が生まれると桐を植え、
結婚する時にその桐で箪笥をつくり嫁入り道具にするという風習がありました。
桐の原産地は中国とされています。
日本では北海道南部以南において植栽され、
福島の会津、岩手県の南部が有名です。
こんな特性を持った桐ですが、
実際に桐の箪笥を作っている有名な産地をご紹介します。
もちろん会津の三島町でも作っていますが、有名なのは新潟の加茂ですね!
日本の桐たんすの70%を生産している産地になります。
歴史的には、加茂で指物師により箪笥がつくられるようになったのは、
220年ほど前の天明年間といわれています。
丸屋小右エ門が大工のかたわら杉材でつくり始めたと伝えられています。
この加茂の地は三方を緑の山にかこまれ、
その一方の県立自然公園の粟ヶ岳から流れ出る加茂川が
市街を縦貫して、信濃川に注ぎ、河船の往来も盛んで、
山から切り出す材木の集散地として栄え、
加茂市の総面積の7割が山間地帯であることから、
古くから天然桐が豊富に存在し入手することができる土壌にありました。
こんな環境から加茂市の桐箪笥が発展して行ったと思います。
現在では通商産業省から「伝統工芸品」の指定を受けている産地になります。
現在でも下記の様な伝統的な家具を生産しています。
実際のこれらの家具達が
現代の生活様式にマッチしているかといわれれば、?となりますが、
この箪笥の技術と素材の良さを生かしたデザインの物が必要だと思います。
伝統工芸の技術は残さなければならないでしょうし、
かといって使わない物をつくってもしょうがないですし、難しいところですね!
とはいうものの加茂の皆さんも面白い取り組みを始めています。
GIBAというデザインユニットとコラボして面白い取り組みを始めています。
こんな家具を製作しています。
また、今年のフランスの展示会(メゾンエオブジェ)に出展をし、発信します。
詳細は下記URLを参考にして下さい。
http://www.paulownia-interiors.com/
前記しましたが現在、伝統工芸をどう伝承して行くかが問題になっていると思います。
伝統工芸という名の下に胡座を欠いている人も居れば、
必死に技術を伝承し現代の生活に合った物を造り上げようとして活動している人、
色々な考えを持っている企業、職人がいます。
日本は物づくりの国ですので、この技術をのこし、
現代にあった物を製作しなければならないと感じます。
できれば、私もそのお手伝いができればと考えています。
さて、灯台もと暗しで地元越谷のお隣の春日部市も桐の箪笥では有名な産地です。
歴史は江戸時代、日光東照宮をつくる為に集まった職人が、
日光街道の宿場町である春日部に住みつき、
周辺で採れるきりの木を材料として
指物や小物をつくり始めたのが始まりと伝えられています。
最近ではかなり少なくなりましたが、
まだまだ地元で生産し続けている職人さん達がおりますので
機会があればネットなので検索してみて下さい!
地産地消ではないですが地元ないし地元近辺で
何がつくられているか調べてみるのも面白いと思います。
春日部参考URL(http://www.kasukabe-tokusan.jp/index.html)
余談になりますが大塚家具さんも元は春日部の桐箪笥屋さんでした!!
参考URL (http://www.idc-otsuka.co.jp/extra/japan/idc/index.html)
それでは今回はこれくらいで、今回の桐の話はいかがだったでしょうか?
また、地元の物づくりも調べてみて下さい!
それでは、また!
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