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2010年11月 アーカイブ

2010年11月07日

東京デザイナーズウィーク

こんにちは!大谷です!

今回も日本のものつくりのお話をさせていただこうと思いましたが、

私事ですが10/29~11/3まで開催されておりました、

東京デザイナーズウィークに出展をしましたのでそのご報告をさせていただきます。

東京デザイナーズウィークとは、様々な要素が融合した

都市型デザインイベントと称して開催されるイベントです。
http://www.tdwa.com/


 
今年で25年目を迎えるイベントとなります。

今年のテーマは「環境」x「デザイン」。

私たちの考える「環境」は地球温暖化といった自然環境だけでなく、

身の周りの「生活環境」や自分自身の「からだの環境」、

生活を豊かに過ごすための「ココロの環境」などを総称し「くらしの環境」と位置づけています。

そこで、企業や団体、個人のデザイナーなどによる「くらしと環境」に関する取り組みの発表や、

コンテナエキシビジョン、学生作品展、デザインマーケット等を開催するイベントです。

そこで僕たちは「PEACExPEPERxPHILIPIN」をテーマに出展しました。



何を出展したかと言いますと、

フィリピンで廃材になっているバナナの幹の部分とパイナップルの葉の部分から

良質の繊維が取れてそれを日本の和紙梳の技術で紙にしたものを

タペストリーやパーテション、照明にプロダクトした物をご紹介しました。

フィリピンでは大規模なバナナやパイナップルのプランテーションがあり

バナナの幹を間引きしたり、パイナップルの葉を切った物が大量に発生します。

この素材を利用し何か出来ないかとMASAECOという企業が

現地で色々なデザインの和紙を作っています。


 
MASAECO自身はとても共感出来る会社です。

社長がアメリカ在住中に交通事故に遭い、

その時に命を救ってくれたのがフィリピン人医師で、

その恩返しとフィリピンを含む地球上の多くの国の人々が貧困に苦しみ、

その貧困が密接に自然破壊と関係しているのに着目した会社です。

僕たちはこの考えに賛同し、日本での販売をする事になりました。

また、今回はオリジナルのプロダクト、パイナップルの紙で 

LEDを包み照明を製作しました。

紙の作り方、現地の紹介は下記サイトをご覧下さい。
(http://www.85inc.jp/works/product/ppp/)

今回の展示会は廃材を使ったプロダクトや産業廃棄物の現状を訴え、

ゴミをゴミとしてではなく、資源としてとらえ、

そこにデザインの力を加える事により持続的に新しい可能性を

創造できる可能性を考える試みをしているブースなど出展されてました。

ここで何件かご紹介します。

廃材を作った家具達、「家具を作る為に生きた木を伐る」という考えを

見つめ直すというグリームというブランドがあります。

ボルネオの古いカヌー、ジャワの古民家、カリマンタン島の枕木などの

材料を使って家具を作っています。

http://gleam.jp/

また、今回の展示会で心惹かれたプロジェクトはNAKADAI PROJECT。

これは産廃業者のナカダイさんが投げかけた取り組みです!

毎日の様に産廃が送り込まれてきています。

それは日本の雇用を奪い海外生産したものが日本に輸入され

それがゴミとなり廃棄されて行く、なにも手を付けず段ボールに入った商品が廃棄され、

製品不良により一回も使われてないホワイトボードが何千枚も廃棄されたり、

数を上げればきりがない程色々な物が廃棄されているのが現状です。

私もこのイベントに参加して薄々気がついていた事が

目のあたりにされつくづく考えさせられたイベントでした。

知らないという事は恐ろしいですね。

また知って何が出来るかという事も考えさせられたイベントでした。
( http://www.tdwa.com/exhibition/nakadai.html

今回は家具のお話が出来ませんでしたが皆さんが使われているものの行き先であったり、

物の背景を知っていただくのも良いかなと思いブログを書かせていただきました。

次回はまた戻り日本のものづくりのお話をさせていただきます。

それではまた!

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2010年11月21日

日本のものづくり「九州 福岡県大川市」

こんにちは!大谷です!日々寒くなってきてますね。

町はクリスマスですかね!まだ、早いか・・・


さて、前回は少し横道にそれましたが、

今回は日本のものつくり第2弾、産地は九州の大川市です。(前回はこちらから

家具の産地としては多分日本一だと思います。

大川は市自体が大きな工場と言っていい位家具の工場ないし、

家具にゆかりがある仕事で生計を立てている人が多く住んでいる場所です。


少し、大川の歴史についてお話し致します。

地理的には筑後川の河口に位置し、木材の産地、日田から

川を下ってくる材木の集積地として栄え、造船業が発達し、

海上交通の要衝として重要な役割を果たしてきました。

その中心地が大川家具の発祥の地と言われる「榎津(えのきづ)」です。

この地名は、室町時代、戦で兄を亡くした榎津久米之介が乱世をはかなんで当地を訪れ、

自分の氏である榎津と名付けたことに由来します。

その後、家臣のくらしを支える為に船大工の技術を生かして指物を始めたのが

大川家具の出発点になります。

地元では榎津久米之介は木工の祖と言われてます。

こんな銅像があります。

interia1121-1.jpg


江戸時代後期になると、大川家具の歴史を大きく変える職人「田ノ上嘉作」が登場します。

家大工であった彼は長崎で修行して箱物の技術を習得して

帰郷し、ここに榎津箱物が生まれます。

代々この技術が受け継がれ、榎津指物の地位を不動のものにし、

以後、田ノ上一門の名工達がその時代に合った唐木細工やオランダ家具などの

新しい技術を習得し、今日の大川家具の礎を築きました。

大川指物とは・・・釘を使わず、板と棒、棒と棒を使い、木に穴や切り込みを入れ、
           差し合わせて組み合わせたタンスや箱物、机などの事をいいます。

interia1121-2.jpg


こんな歴史の中で育まれた技術がある町が大川になります。

大川で作られている物をご紹介します。

大川組子、大川総桐箪笥、掛川、大川彫刻などなどが有名な物になりますが、

大川自体も時代の影響を受け、現代的な安物家具を製造している所が

ほとんどになってしまっているのが現状です。

技術がありながらもそれが現状の市場ではなかなか売れない寂しさを感じます。

ここでそれぞれの技術と商品をご紹介します。


* 大川組子

  

組子とは歴史を辿れば飛鳥時代、法隆寺金堂の高欄に卍崩しの組子が配してありました。

この頃、中国から寺仏閣の建物の一部として日本に伝わったのが始まりとされてます。

その後寺社仏閣にとどまらず城などの欄間、障子に組み込まれて行きました。

この使い方は光と影の陰影を楽しむ日本の独特の文化による物と思います。

木の文化と四季による移ろいくる光の陰影を

効果的に空間の中に取り込んだ感性が形になった物と思います。

また、日本独自の意匠が形になって表現されています。

組子の作り方はこちらのサイトを参考にしてみて下さい。
http://www.okawajapan.jp/takumi/index.html


* 大川総桐箪笥

こちらが最初に紹介しました、榎津久米之介から受け継がれた技術になります。

しかし、今日の箪笥と同様の物が庶民に普及するのは18世紀以降、

先にご紹介した田ノ上嘉作の時代、帳箪笥、衣装箪笥が生産され始めてからになります。

その後、婚礼ダンスとして一世を風靡し、結婚する際は必ず嫁入り道具の一つとなりました。

しかし、現代ではその文化も無くなってしまい衰退産業の一つと化してます。

総桐箪笥の作り方はこちらのサイトで!!
http://www.okawajapan.jp/takumi/tansu.html


* 掛川

 
 

掛川とは掛川織のことです。様は畳表となるイグサの織物のことです。

大川の隣に柳川という町があります。ここはイグサの栽培が昔から盛んで、

花ござに適した品種がよく育つ場所です。

江戸時代から織り続けられ、多くの伝統と技法が受け継がれてます。

現代、日本のイグサの需要は80%が海外より輸入されています。

ここでも元々日本で需要と供給がなされていた物が崩壊をしています。

2年位前にイグサの効用と題し新聞に載りましたが、

子供の集中力の持続に効用があると発表されました。

どれくらいの効果が有るかはわかりませんが・・・

個人的には畳の上でゴロゴロするのはとてもお気に入りで気持ちがいいです!!

掛川織の作り方はこちらのサイトで!
http://www.okawajapan.jp/takumi/kakegawa.html

イグサで面白いものを作っているメーカーがあるのでご紹介します。
http://www.soejima-shop.com/


* 大川彫刻

interia1121-11.jpg

こちらは先程ご紹介した大川組子との融合になりますが、

欄間の一部を組子にしたり彫刻にしたりして空間の中に彩りを与えるものです。

歴史的は前記しました組子の年代と同様だと思います。

大川彫刻の作り方こちら!
http://www.okawajapan.jp/takumi/chokoku.html

 
 

今回は大川の伝統工芸的な部分をご紹介しました!

先程も書きましたがこれらの品物、技術が時代の影響で衰退し、

安物家具の生産地と化してます。

年に4回も開催される展示会には各地の家具のバイヤーが訪れますが

時代の影響に反映して、安いものでの交渉が主流をしめます。

日本の大きな流れがここでも見え隠れし、彼らとしても良い物作りたいという意識はあるものの、

市場的はというジレンマに陥っています。

このブログをお読みになった方達には

大川含め前回の飛騨のものつくりの現状を知っていただきたいと思います。

もちろん、さびしいかな日本でも安かろう悪かろうの商品を作っている所があります。

そこを見定める指針になれればと思います。


今回はこれくらいにして次回も大川のものつくりのメーカーをご紹介致します。

 
 

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